テフロン®AF
テフロン®AF グレード
テフロン®AFは完全な非晶性ふっ素樹脂(アモルファスフロロポリマー)であり、透明な樹脂である。特定のふっ素系溶媒に可溶なため、金属やガラス、シリコン基材上への薄膜コーティングが可能である。
また、テフロン®AFは熱可塑性樹脂であるので、従来のふっ素樹脂の成形装置を用いて、比較的容易に押出成形、射出成形なども可能である。現在の販売グレードは以下の通りであり、パウダーと溶液の2種類の販売形態がある。
テフロン®AFの性質
- 光学特性
- テフロン®AFは非晶性であり、下記図に示す通り、紫外線領域から近赤外線領域まで優れた光透過性を示す。(>95%) また屈折率も非常に低く、1.3前後の値を示す。

- 電気的特性
- テフロン®AFの誘電率は従来のふっ素樹脂より更に低く、現在知られている有機系樹脂の中では最も低い部類に入る。下図に示す通り、広い周波数領域にわたって比較的一定して低い値を示す。

テフロン®AFの周波数と誘電率の関係

テフロン®AFの周波数と誘電正接の関係
- ガス(選択)透過性
テフロン®AFは従来のふっ素樹脂に比べてガス(気体)をよく通す。以下にPTFE(同様の用途に使われる、従来のデュポン社製ふっ素樹脂)とテフロン_AFのガス透過性を示す。
Gas PTFE AF1600 AF2400 H2 10 500 2300 He 830 2720 CH4 41 387 H2O 1156 4100 NH4 340 C2H2 53 480 N2 1 93 522 C2H4 26 335 C2H6 16 216 O2 4 255 1065 H2S 100 383 CO2 12 530 2700 C3H8 2 97 - 熱特性
- テフロン®AF1600, テフロン®AF2400はそれぞれ160℃、240℃のガラス転移点を有する。
それぞれのグレードの熱膨張係数はデュポン社製の従来のふっ素樹脂(PTFE、PFA、FEP)に比べて小さく、ガラス転移点まで非常に安定である。従って温度変化による寸法安定性がよく、成形品の収縮が小さい。
熱安定性に関しては、360℃以上に加熱すると、HF、COF2、CO、ヘキサフロロアセトン(HFA)などの有害物質が揮散するため、十分に換気する必要がある。 
テフロン®AF1600の熱膨張

テフロン®AF2400の熱膨張
- テフロン®AF1600, テフロン®AF2400はそれぞれ160℃、240℃のガラス転移点を有する。
- その他
その他にも、デュポン社製の従来のふっ素樹脂(PTFE、PFA、FEP)が有する優れた特長(耐薬品性、低表面エネルギー、低吸水性、難燃性等)をも兼ね備えている。
テフロン®AFの用途
用途例としては、高機能光学フィルム、脱気シート・チューブ、高密度ハイブリッドICなどの誘電層、離型剤、各種光学ディバイス保護コーティングなどに用いられている。
- テフロン®AFの使用理由
- 耐薬品性、耐久性、耐湿性、低誘電率、加工性の良さ(2μmの厚みでコーティング)

超伝導基板保護層
- テフロン®AFの使用理由
- 光透過性、低屈折率、加工性の良さ(10~20μmの厚みでコーティング)

外科手術用ランプ
参考資料
本ホームページに掲載されているデータの詳細は、以下の論文を参照のこと。
- 題名: "Properties of Amorphous Fluoropolymers Based on 2,2-Bistrifluoromethyl-4,5-Difluoro-1,3-Dioxole"
- 著者名: Warren H. Buck and Paul R. Resnick
- 掲載論文: 183rd Meetings of the Electrochemical Society, Honolulu,HI,May17,1993
- * デュポン™テフロン®は米国デュポン社の登録商標です。





